民泊物件と税金

2018年6月15日施行の住宅宿泊事業法(民泊新法)により住居専用地域を含むすべての用途地域で営業可能となりました。ただし、一部の行政では独自の条例(上乗せ条例)のより規制をかけておりますので事前に確認が必要です。東京オリンピック2020開催予定が民泊の機運上昇を後押しさせ、いゆる闇民泊が雨後の筍のようにその戸数が増えました。闇民泊はその施設近隣からのクレームが後を絶たず、ホテル業界も利用者の争奪戦に巻き込まれるなど、業界では一触即発の状況が続いてました。当時、政府は観光立国日本を掲げ、観光ビジョン実現プログラム2020~世界が訪れたくなる日本を目指して~と題して、さまざまな施策を展開しました。日本政府観光局は2020年の訪日客数が411万人に達したと発表をしました。その後はご存じの通り、コロナの影響で訪日客数は90%減しました。JNTO(日本政府観光局発表)2021年2月は「7355人」です。

コロナも回復の兆しが見え、以前のような活発な動きが戻ってきました。コロナ前のような民泊の普及が期待されていますが、税法上注意が必要なとこがあります。それは、固定資産税についてです。

固定資産税の減免措置として「人の居住の用に供する家屋」に供する敷地について「住宅用地特例」があります。その土地の固定資産税の課税標準額を3分の1,又は6分の1に減額するものですが、家屋を民泊(住宅宿泊事業)へ転用することでその家屋は宿泊施設となり、「人の居住の用に供する家屋」には該当しなくなります。よって、その敷地に特例が適用できなくなる場合が生じる可能性を指摘されております。

この特例は、あくまで「居住用家屋の敷地に係る税負担は軽減する必要がある」という趣旨が大前提にございます。また、民泊新法(住宅宿泊事業法)による民泊に絞って特例の対象とすると現行の旅館業法や条例の許可等による民泊との取扱いに不一致が発生してしまいます。すべての法令に基づく民泊をこの特例の対象にしたとしても,これまでの課税分の取扱いにつても言及する必要が生じることにもなるでしょう。

不動産オーナー様においては、「民泊として使いたいから貸してほしい」という問い合わせを受けることがあると思いますが、空室が埋まるからという安易な気持ちで許可をした場合、特例措置を受けられなくなる可能性がありますので、十分検討した上で判断が必要でしょう。特に、近隣からクレームが発生した場合、それが原因で担当行政に連絡が入り藪蛇になりかねませんから。